洗体戦隊

クソ大学生の日々の日記

リベンジイケメン

おす、藤田だ。

 

俺は今、怒っている。俺のこの憤怒は屈強な男たちを何十人引き連れて来ようが決して止めることはできない。

 

全身の血が沸騰するかの如く煮えたぎっている。

 

今の俺はそりゃひどい顔をしている。町中のチンピラに絡まれてもおかしくはないだろう。

 

まあそれもありかもしれない。このやり場のない怒りを拳にのせて町中のチンピラに発散して回るのも悪くはないだろう。

 

今の俺はオーガだ。範馬勇次郎だ。この地球上で最も危険な男だ。

 

国家だ。国家レベルの武力を用意しない限りは俺を止めることはできない。小型ミサイルぐらい持ってこい。

 

俺が何にそんなに猛っているのかそろそろみんな知りたいだろう?

 

答えは簡単だ。

 

イケメンだ。顔の造詣が整っているいる者どもだ。イケメン共だ。

 

俺は今日、奴らに無垢な心を蹂躙された。

 

ことの顛末はこうだ。

 

俺は今日コンビニで買い物をした。そしてレシートを受け取る際にその女性店員は俺の手を触らないように慎重に小銭を俺の手のひらによこしてきた。

 

まあ、それは良しとする。世の中には潔癖だという人間もそりゃ存在するだろう。

 

電車の吊革を触れない人間も存在するだろう。

 

しかし、俺の次の客。小栗旬に似ているけど、小栗旬の完全下位交換みたいなイケメンに対しては普通に手を触って釣銭を渡していた。

 

こんな不条理がまかり通るほど日本は腐りきってしまったのだろううか。

 

いつから人の尊さや優しさが踏みにじられる世の中になったんだよ。

 

イケメンには尻尾を振って、俺みたいな醜男には早く帰れと手を振るのか。

 

何もかもイケメン。てめえが悪い。

 

イケメンたちに物申す。

 

即刻、大五郎カットにしてこい。今すぐだ。

 

最寄りの理髪店で可及的速やかにしてこい。これは決定事項だ。さっき都議会で決まった。

 

頭部の前頭部分だけ髪を残す大五郎カット。

 

これにすることでいくらため息が出るほど甘い甘いキザなセリフを吐こうが全て無効化だ。

 

それに就活の面接でも真っ先に落とされるだろうな。

 

いくら声高らかに入社の動機、入社してからやりたいことをアピールしたところで只のロナウドだから。

 

日韓ワールドカップで活躍したロナウドだから。

 

面接官が往年のサッカーファンならウケるかもしれないけども。ウケたとしても一次で速攻落とされるだろ。

 

しかしこれで良いんだ。

 

これでイケメンと醜男は同じ地平に立てたわけだ。ここからが本当の勝負なんだ。

 

イケメンたちよ、これで君たちの顔の造作が整っているという生まれながらにしてのアドバンテージは無くなった。

 

ここからは己の知力体力胆力でこの荒波の世の中を渡り歩いていくんだ。

 

そして世の醜男たちよ。

 

もう自分を卑下するのをやめろ。胸を張って生きろ。

 

苦しくなったらイケメンの大五郎カットをこずけ。

 

そして笑い飛ばせ。

 

 

 

 

 

 

 

こんな世の中になれば良いですよね。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。