洗体戦隊

クソ大学生の日々の日記

君は電車の心地よい揺れに揺られながら心地よい眠りに誘われるようとしている時に、正に至福の時にね、隣に座っているサラリーマン(色黒でシュッとしてて経済紙を読んでいる一見仕事ができどうな)が鼻くそをほじり始めたことに気が付いて心地よいうたたねから冷たい現実に引き戻されたんだよね。

 

君は顔をひきつらせて戦々恐々としているね。サラリーマンの鼻くそがこっちに飛んでこないか心配で心配でしょうがないんだよね。君は何気に潔癖だもんね。

 

君は横目でサラリーマンをこれでもかと睨んでいるね。サラリーマンの人前で鼻くそを掘れる自意識を憎んでいるね。

 

サラリーマンは掘り出した鼻くそを指で丸めてポッと通路に落とした。通路に落とされた鼻くそがコロコロ転がって君の靴に付着するかもしれない、そう想像した瞬間に君はキレたね。

 

君は立ち上がり、サラリーマンの前に立ち、サラリーマンを見下ろして、血走った目で口角泡を飛ばしながら周囲の目も気にせず叫んだね。

 

「てめえ、鼻くそほじってんじゃねえよクソが!!!!汚ねえんだよ!!経済紙なんか読んでっけど、てめえはビジネスマンとして、つうか人として終わってんだよボケが!!!!おめえみたいな奴はとっとと電車降りろ!!!!」

 

当然車内はざわつく。当たり前だよね。いきなりものすごい形相で鼻くそほじってんじゃねえとかわけわかんないことを叫びだす奴がいたら当然ビビるよね。

 

サラリーマンは口をパクパクさせる。予想外のことで気が動転して頭が回らないみたいだ。

 

電車で駅について君は思わず降りてしまう。

 

そして、君のしたことがTwitterに動画でアップされ(撮られていたんだね)、君はキチガイというコンテンツとしてネットを少しざわつかせる。

 

君のことはなんでもわかってるさ。

 

君は僕だもの。