洗体戦隊

クソ大学生の日々の日記

因果なもの

うーん。静かだ。実に静かだ。この水を打ったような静けさこそ自分が長年求めていたものに違いない。自分は今、真夜中のとある公園に一人来ている。ベンチに腰かけている。まさに静けさによって凝り固まった思考が解きほぐされていくようだ。どれ、自分の人生について考えてみようじゃないか。

 

今まで自分の人生についてなんてこれっぽっちも考えたことなんてなかったものな。いつまでもふらふらしているわけにはいかんだろう。するとそこに出し抜けに女が自分の横に座ってきた。

 

はて、これは実に珍妙だ。理解に苦しむ。なぜ、わざわざ自分の隣なんかに来る。園内にはベンチが他にも四つも設置されている。そしてどれも空いている。だのになぜ自分の横になんか座るのだ。

 

ちらりと女を見ると、とても良い女だった。色白で顔の造作が整い女優のような気品さえ感じる。「もし?」女が自分にいきなり話しかけてきた。「ぼ、僕に御用で?」と聞く。「ぶしつけで申し訳ないのだけれど、ちょいと頼みがありまして」どうやら頼み事らしい。

 

なぜだか妙な胸騒ぎがする。「は、はあ。僕にできることならやりますが」「ありがとう。私を強く抱きしめて欲しいの」「だ、抱きしめるですか?しかし、なぜ?」「理由は言えません。とにかく強く抱きしめて欲しいのです」「それくらいなら、お安い御用で」

 

自分は言われるがままに女を抱きしめた。香水か何かの良い臭いまで漂ってくる。いかん。いささか興奮していきた。下半身に血が集まる。これは勃起してしまうかもしれん。理性よ、保ってくれ。

 

しかし自分の願い虚しく、鉄鋼のように固くそそり立ってしまった。もう、なんだかどうでも良くなってきた。こんな夜中に見ず知らずの男に抱かれようとした女のほうが悪いではないか。自分にはこれぽっちも非はあるまい。

 

そう考えるとひどく興奮してきた。どれ接吻もしてしまえ。「ちゅっ」自分は勢いにまかせて女に唇に接吻もしてしまった。女は一切動じない。マグロ女か。これはもっと先へ進んでも良いということか。それとも最初からこれが狙いだったのか。けだしただの破廉恥女だ。ならばもう遠慮することはあるまい。

 

自分は右手で女の胸をまさぐり、左手で女のスカートめくりあげパンツに手を突っ込んだ。しかしなにやらおかしい。左手の具合がおかしい。女のあそこってのはこんな具合だったかしら。それともこの女固有のものか。

 

自分は気味が悪くなり急いで左手を引っ込める。なにやら左手に黒いものが付着しておる。これは、ウジ虫だ。とすると、自分は急いで女のパンツの中を覗き込む。そこには大量のウジ虫がわらわらと蠢いていた。「うわあああああああ」とそこで自分は目が覚めた。

 

自室だった。どうやら自分は夢を見ていたらしい。実にリアルな夢だった。しかしそれ以来自分は女のあそこを触ることも舐めることもできなくなった。三度も飯より女のあそこが好きだったのに。うーん。実に因果なものだ。